イラク戦争肯定論1 〜狡猾な毒蛇、サダム・フセイン〜


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(引き倒されるフセイン像、米軍が引き倒したヤラセ映像と言われたが実際にはまずイラク人が像を破壊し始めたが人力では破壊できず米軍にも要請したものである)

   
 本論をイラクで倒れた米軍及び同盟国将兵、民間軍事会社社員に捧ぐ


 イラク戦争開始から、すでに十年が経過した。
 この戦争はその後の国際社会に多大な影響を与えたが、それは私個人にとっても同様だった。
 
 私は学生時代、親米保守を自認していたが学生時代に発生したこの戦役は親米はとって大きな試練となった。
 アメリカは傲慢な「帝国」であり「弱者」のイラクを石油利権を狙って侵略しようとしている―そうした凄まじい反米キャンペーンがマスコミ、進歩的文化人、そして西部邁・小林よしのりら反米保守らによって展開されていた

 世論もアフガンはともかくイラク戦争はやりすぎだという認識が圧倒的だった。そしてそんな戦争に自衛隊を送る必要はないという声がよく聞かれた。

 筆者も覚えているがあの当時、さして政治的でない人まで、アメリカへの憎しみを口にしていたのをよく覚えている。 
 
 親米派の私と少数の友人は文字通り孤軍であった。学生時代、イラク戦争の正当性を巡って議論になることもしばしばあった。
 納得していただいた場合もあれば、未熟ゆえ論破されたこともあった。しかしあの体験が現在の親米保守としての私を鍛えることとなった。

 
 今日に至るも、あの戦争はブッシュ大統領の引き起こした最大の愚行であり、大国アメリカが故なく小国を蹂躙した侵略戦争だと言われ続けている
 
 そして今日、我が国では集団的自衛権の容認反対や9条反対にも利用される、すなわち集団的自衛権をすればイラク戦争のようなアメリカの侵略に巻き込まれるというわけである。

 しかし、あの戦争は戦後統治こそ問題はあったが開戦そのものは絶対に正しかった。 以前このテーマを巡っては拙著「イラク戦争は侵略ではない」でも記したが学生時代に書いたもので未熟さも目立ち、また執筆当時はイラク戦争の第二幕といえるファルージャの戦いが開始された時であり戦争そのものも終結していなかった。

 
 私も卒業後、国際法についての理解も深めることができたし、現在はブッシュ元大統領やラムズフェルド国防長官(当時)の回顧録も日本語で読むことができるようになり、それを踏まえた論を再度執筆する必要があると考えた。

 だが何より私に再度このテーマで筆をとったのはこの戦争が未だにアメリカの傲慢の象徴のように言われていることが我慢ならなかったからだ。
 イラク戦争「ゾウとアリ」と揶揄され強国が弱者を蹂躙しているように喧伝された。しかしアメリカがゾウだとすればイラクはアリではなく、狡猾な毒蛇だった。 
 イラクは一般的に言われるような弱小国ではない。
 湾岸戦争まだ120万、世界4位の兵力を要しイラン、ついでクウェートを侵略。湾岸戦争では世界を相手に戦った。
 その好戦性は変わることがなく、その後も米英をそして国際社会に挑戦してきたのである。
 
 湾岸戦争の停戦協定として国連決議687が採択され、イラクから全ての大量破壊兵器を破棄することが義務付けられた。これはイラクがクウェートに侵略した挙句、返り討ちにあった結果自らの意思で採択したものであり同情の余地がない。

 大量破壊兵器の廃棄のため国連査察官はイラクに入りすると、膨大な化学兵器に驚愕する。そして数年以内に化学弾頭を装備した弾道ミサイルが配備可能と結論した。

 95年にはフセインのいとこにあたるフセインカーメル中将が亡命。炭そ菌等の生物兵器の開発を暴露する。
 
 イラクはそれまで生物兵器については保持していないとしてと説明していたが、これが虚偽であることが明らかとなったのである。こうしたイラク側の虚偽申告・妨害はイラク戦争まで改まることがなかった。

 93年、ブッシュ大統領(父)の暗殺を図ったイラク工作員がクウェートで拘束される。98年には査察官が追放されたこれによってイラクの化学兵器開発状況は誰にもわからなくなった 

 フセインのあらゆる方法で停戦協定の骨抜きにすることを狙った。国連職員を買収し、フランス・ドイツ・ロシア・中国に原油をエサに経済制裁を骨抜きにするよう図った。
 
 フセインのあらゆる方法とは外交に留まらず、武力行使も含まれた。
 イラク軍は非行禁止区域で米英軍機に射撃を加え続けた。その回数は700回以上(ブッシュ回顧録により、ラムズフェルド回顧録には2000回とある)にも上り、すでに米英は断続的な交戦に突入していた。筆者も新聞でしばしば米英軍とイラク軍の交戦の記事を目にしたの覚えている。

 我が国でも中国軍のレーダー照射が朝野を騒がせたが、アメリカやイギリスが受けたのはレーダー照射だけでなく実弾による射撃だった。
 これは冷戦期のソ連や現在の北朝鮮も行っていない重大な挑発行為である。毎日のようにアメリカに武力攻撃を加えた国はイラクしかいない。これだけも十分イラク戦争開始には十分な理由である。

 911テロが発生し世界から弔意が寄せられるなか、イラクは『世紀の大作戦』とこれを絶賛した。
 
 911テロにより日本人24名を含む、三千人の各国民間人が犠牲となり、テロとの戦いは国際社会の責務となった、そしてアルカイダの攻撃はすでに各所で始まっている

 そのような中テロを絶賛し、アメリカに攻撃を行う国がある。しかも過去に大量破壊兵器を保有し、88年にはクルド人に実際に使用した。
 ある意味で北朝鮮より危険な存在である。査察官が退去させられている以上、相手の手の内は見えない、イラクが大量破壊兵器をアルカイダに渡せば・・・・・

 ブッシュ大統領は好戦的だと非難され続けている、だがこの状況で為政者として何もしないという選択肢は存在しない、ナイフ一本で大量殺人が可能であることは911で証明された。
 
 国連決議すでに687、1154、1441が採択されたが全てフセインは履行していない。

 決議1154では「いかなる侵害も、イラクにとって最も重大な結果をもたらすであろう」という最終警告がなされ、決議1441では『最後の機会』が与えられたにもかかわらずイラクは協力しない。

 決議1441にしてもチェイニーやラムズフェルドが反対する中、ブッシュ大統領が決議を得るよう指示、アメリカ・イギリス・日本が国連で各国に根回ししやっと獲得したものである。これでもまだ新たな決議が必要なのだろうか。
  
 開戦が迫るとイラクは決議1441の受諾を発表し査察を受け入れ、1万2000ページに上る報告書を提出した、しかし内容は前回の蒸し返しで無意味なものだった。

 明らかな時間稼ぎであった、そもそも決議1441はイラク側に大量破壊兵器の有無を証明する義務があり、アメリカが証明しなければならない性格のものではない。結局この騒動が終われば元の木阿弥にあるのは明らかだった。フセインも逮捕後、「アメリカが攻めてくるとは思わなかった」と証言しているように米英の行動は全てこけ脅しだと思われていた。

 米英軍は先制的自衛権を理由にイラク戦争に踏み切った。開戦直後20日の読売新聞の社説は「非はイラクにある」とするものだった全文はこちら)だった、これは正鵠を得たものだろう。

 銃を振り回している前科者がいるときそれが本物かモデルガンかに関わらず、警察官は行動に移らねばならない。仮にモデルガンでも警官に向けたり、人を脅せば逮捕されたり最悪射殺されても文句は言えない。
 それがこのイラク戦争開戦の本質である

  

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posted by 右野翼 滅罪 at 00:15 | Comment(0) | 【日記】 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

なぜクーデターは連鎖するのか


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(写真は韓国の5・16軍事クーデター。この後、韓国では朴正煕第6代大統領による軍事政権が誕生し、長期の軍政を敷いた。民生学連事件など様々な人権問題も発生したが反面、漢江の奇跡と呼ばれる経済発展を成し遂げた)


 軍事クーデターは決して過去の現象ではなく、韓国では戦後大規模なクーデターが二度発生している。
 またフランスでも戦後、軍のクーデターにより第四共和制が倒され、スペインでも軍のクーデター未遂事件が発生した。

 また南米やアフリカなどの第三世界ではクーデターが頻発している。
 軍事クーデターは短期間で何度も繰り返される傾向がある。なぜクーデターは連鎖するのだろうか。

 当然のことだが軍事クーデターとは国軍の一部がその武力をもって政権奪取を行う行為である。

 政権奪取が成功した後、首謀者の道は二つある。すなわち国家元首(君主制の国であれば首相)に就任するか、参謀総長などの軍の要職に残り、意のままに操れる人物をロボットとして首相に据えるかである。

 長期政権を狙うなら前者を選ぶ傾向にある、いずれにしても彼らは軍の暴力をバックに背景にクーデターを成功させたのであり既存の国軍を解体させるわけにはいかない。
 そして、クーデター後樹立される『救国政権』には参加し盟友となった将校団が要職を占める。

 だがこうした派閥が形成されると必ず水面下で不満を持つ勢力が出現してくる。しかも主要なポストはクーデター組が独占しているから尚更である。

 そして最大の原因は暴力による政権樹立が許されたという前例が残ることであろう。当然のことながらクーデターはいかなる国家の軍法にも軍人規約にも抵触する重大犯罪であり、首謀者は多くの場合極刑となる。

 クーデターの容認はそうした法秩序が破壊に他ならず、他の野心家たちを出現させる。

 『あいつが許されたのなら俺も』となるわけでクーデターに成功した将校は次なる挑戦者の影に怯えることになる。
 かと言って前述した理由から軍の解体も不可能だ。軍の解体は全将校団の失業を意味し、そのようなことを発言した時点でカウンタークーデターは避けられない。

 かくして軍事クーデターは繰り返されることとなるのである。
 これを一度こうした連鎖が生まれると絶ち切るには国軍の解体、新国軍の創設しか道はない
剣を振るうものは剣によって討たれるということかも知れない

                               滅罪

 参考文献
 「軍事のイロハ」 別宮暖朗 並木書房
 「軍事史からみた南京事件の真実―全力をもって上海で戦った帝国陸軍の 予備師団の老兵にこれを捧ぐ」    別宮暖朗 (武道通信) 
posted by 右野翼 滅罪 at 20:39 | Comment(0) | 【日記】 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

注目の女性保守、三荻祥さん!!




 三萩様は「祖国と青年」誌編集部に所属され、様々な論文を発表されている方ですが、まだ20代の期待の新鋭です。

 

 得意分野のひとつは沖縄問題です。語り口は柔らかく、しかし鋭く本質に切り込まれます!

 アパグループの「第五回真の近現代史観懸賞論文」において佳作として入賞も果たされています!!

 アパ論文を読ませていただきましたが、占領下の沖縄に自衛隊員が上陸したとき歓呼の声で出迎えられたなどなど驚きの事実を知りました。

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                                    滅罪

posted by 右野翼 滅罪 at 23:53 | Comment(0) | 【日記】 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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