中国は近代化しとりゃあせんし、貧乏なで!!

別宮大先生の論です。

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中国がなぜ経済大国になれないか?は実は一人当たり国民所得がなぜ、日米欧諸国並みになれないのか、と同義です。

そして歴史により、とりわけ中国が半植民地化されたためそうなった、という説明を中国人は好みます。しかし、これは真っ赤な偽りです。世界の中緯度に属している国は、全て、中国を除いて、ある程度の所得水準に達しており、中国が最低なのです。

そして改革開放を実施しても、この所得水準の向上が果たされたわけではありません。また中国企業が海外市場で成功した話を聞きません。ソニーやホンダは敗戦後また設立後15年にして、全米を席巻する商品を出して成功していますが、改革開放後25年を経過しても、そのような中国企業は存在しません。

また中国は高度成長を果たしているではないか、とも反論されます。しかし、中国の統計など全く根拠がなく、全て共産党幹部が鉛筆を舐めて作成したものにすぎません。そして困ったことに、国連=世界銀行は中国の統計を更に水増しさせているのです。

これは不思議なことと思われるかもしれません。ですが中国の通貨、人民元はいわゆるハードカレンシーではなく、外貨と交換性がありません。実際、日本の新聞には1人民元=15円などと掲載されていますが、中国内のヤミ両替に行けば1人民元=9円にすぎません。ところが世界銀行は、独自の購買力平価説を打ち出し1人民元を25円程度にかさ上げしています。

このため、世銀によると中国のGNPは韓国の2倍ですが、GNPを基礎に計算される国連分担金は中国の負担は韓国より少ないという出鱈目なことになります。世銀統計だと中国の一人当たりGNPは860ドル(2000年、この時日本は32000ドル)で、1990年の360ドルから3倍収入が増えたことになります。

このような数字は世銀と日本のマスコミ以外信じようとしないでしょう。世銀の嘘の本質は、リンゴをキロで計算していることです。青森の「富士」とアメリカの工業原料のリンゴを同一としてキロで計算されてはたまらないのです。ところが、リンゴはともかく、鉄1トンの価格は、中国でも日本でもアメリカでも変わりません。それが自由貿易です。つまり中国人は日本人の100分の1以下の鉄しか生産しておらず、消費していないのです。当然中国の誇る一貫製鉄所「宝山」と同じものを、日本は15個もっています。ただ不況で操業していませんが。

ではこのような絶望的な貧困がなぜ中国では続くのでしょうか。

それは中国で産業革命が発生せず、依然として農業社会だからです。中国の人口は15億人と推定されますが、その内8割は農民とその家族です。

そして産業革命とは実は農業革命と並行します。産業革命や新発明により、農業機械・農薬・種子・肥料が大量生産され、現代の欧米の農民は、一八世紀の農民と比較して一人当たり100倍の生産性向上を実現させています。当然、収入も100倍となります。

つまり中国の農民は一八世紀の欧州の農民なわけです。中国農業は生産量として劣っていることはありません。小麦・米・綿花すべて中国は世界最大の生産国です。そして機械はともかく、農薬・改良された種子・肥料は中国農村に大量に投入されています。

それでもなぜ欧州で起きたことが、中国で発生しないのでしょうか。

第1に、共産党が実施した農地改革に原因があります。農地改革をすると土地が細分化されてしまいます。中国は日本に比べて農業の生産に適した土地です。夏暑くかつ日照時間が長く、平地で、水が豊富というのは、世界に希な土地です。中国は冷害がない国です。

このため、耕地面積当たりの人口が多いのです。これで農地改革などやったらどうなるのか?華北平原では農民一人当たり2反以下ということになってしまいました。これでも家族を十分食べさせることができたのです。ただ収入としては限りなくゼロです。

第2に、共産党が農村と都市の人口移動を制限したことです。このため農村の余剰人口を都市で吸収できず、農村に止めてしまうことになりました。

第3に、私有財産を政府が保護しないことです。中国の歴代政権、清・国民党・共産党ともに、この原則だけは譲りません。つまり工業を興して成功した企業人は必ず、政府に弾圧され財産を没収されます。江戸時代、紀伊国屋文左衛門が蜜柑の交易で儲けた金を幕府が没収したの類です。儒教はこれを推奨しますが、これでは産業資本が育たず、都市での雇用が発生しません。現在でも中国企業は儲けた金を不動産に投じたり、外国に逃避させたりして、一向に設備増強に動きません。

第4に、それでも普通であれば東ヨーロッパ並み、つまりルーマニア・ブルガリア程度までは行くのですが、中国は大きすぎて、工業労働者補充の領域が広すぎるのです。繁栄した上海に四川省の農民が来てしまうことになります。このため都市の労賃の上昇が制限されてしまいます。

つまり、近代の基本「自由」「(法の下の)平等」の概念がどうしても中国人に育たないのです。孫文の三民主議に自由と平等はないのです。あるいは自由主義が来る前に、国家主義と社会主義が来てしまったためかもしれません。

日本の大学やマスコミはマルクス主義者に占められており、以上の結論は認めがたいものでしょう。ただ彼らの中国論は一向に現状を説明できていないと思います。また農地改革=退歩論は、日本以外では常識ですが、農林行政の見直しが必至であり、農林省は頑迷になると思います。

またこれについての処方箋ですが、中国共産党のいう「暴乱」「悪疫流行」「精神文明崩壊」以外考えられないと思います。中共党員は既に相当の分配不公正による生活上のメリットを受けており、一方反対派は拷問・殺害などの処罰を受けています。報復は避けられないと思います。そしてそれが中国のこれまでの歴史でもあります。

ソ連は革命後75年で滅びました。すると中国は2023年までは続くことになります。ボルシェビキはしかし「BetterWorld」を創るという理想をもち、そして究極には無政府・世界革命という目標をもっていました。その夢の崩壊「=アメリカに勝てない」がソ連の崩壊につながりました。中国共産党には物質以外の理想は何もなく、ただただ権力の維持に努めているようです。ソ連の崩壊より時間がかかるかもしれません。


posted by 右野翼 滅罪 at 21:25 | Comment(0) | 【日記】 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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