幻の北朝鮮空爆計画

日本ではほとんど知られていないが94年にアメリカは北朝鮮への空爆を真剣に検討し、しかも実行寸前まで進行していた。
発端となったのは北朝鮮の核開発である。北朝鮮は1985年に核拡散防止条約(NPT)に加盟。国際社会に対して核兵器の製造、譲渡をしないことを約束していた。しかし北朝鮮はその核拡散防止条約を遵守せず、核兵器の開発を極秘に開始する事となる。
これに即時反応したのがアメリカだった。クリントン大統領は珍しく強行で核開発が実行される前に核関連施設への限定空爆を決断しつつあった。
だがこの計画は意外なところから頓挫した。北朝鮮はアメリカが空爆が実施すれば報復にソウルを砲撃すると脅迫したのだ。これに金泳三は慌てふためき、アメリカに空爆中止を懇願した。またソウル市民の一部疎開も実施された、脳天気な日本をよそに戦端が開かれる寸前であった。
朝鮮半島問題の最大の当事者は韓国であり韓国が泣きをいれればアメリカも拳を下ろさざるを得ない。
またクリントンもソマリア撤退同様、すぐに腰砕けになった。強行路線から一変、北朝鮮にNPT復帰を条件に韓国標準型の軽水炉2基を供与を約束した。しかもアメリカは完成までに毎年50万トンの重油供与し、軽水炉の建設費は30%を日本が70%を韓国が負担するというものであった。 だが北朝鮮はそれで大人しくなるような相手ではなく、核開発を再開しIAEAの査察官を国外退去させ、98年にはテポドン1号を日本に発射。2003年にはNPTも脱退した。
これを受け軽水炉事業は凍結され2年後には廃止された。
この幻の空爆失敗から2つの教訓が読みとれる。
まず前述したが最大の当事者であるはずの韓国がおよび腰であればアメリカでさえ北朝鮮に対し強行姿勢はとることは難しい。
また北朝鮮は決して巷で言われるような狂った国ではなく、海外の事情をよく理解した上でチンピラのような瀬戸際戦略で援助を引き出すことを常に考えているのである。

滅罪



posted by 右野翼 滅罪 at 18:08 | Comment(0) | 【日記】 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。