滅罪国防セミナー第2回 「自衛戦争と予防戦争」

 前回は侵略戦争の定義について論じたが侵略とついになる概念として自衛戦争がある。これについても「自衛戦争の定義は明確でない」とか「自衛かどうかはその国が決める」という意見がある。
 
 だが侵略か自衛かという判断は極めて重大な問題である。この定義が曖昧であったりそれぞれの国の判断で決められるということはない。

 侵略と自衛の定義が曖昧であれば北朝鮮や中国やロシアは「これは自衛の戦争だ!!」と宣言してたちまち周辺国を侵略し始めるであろう。侵略・自衛の定義は世界平和に重大な影響を及ぼすのである。

 先に述べたように侵略戦争とは先制攻撃である。自衛戦争とはそれに対する反撃のことを指すのである。
 
 例えばロシア空軍大挙して襲来し、千歳基地に空爆し浜頓別に海軍歩兵が上陸してくればこれはロシアが引き起こした侵略戦争である。
 それに対し、内閣総理大臣が防衛出動を下令、陸自の北部方面隊が全力を挙げてロシア軍の撃退に当たるであろう。 これは当然の自衛権の行使、すなわち自衛戦争である。
 侵略されたら反撃するこれはあらゆる国家に認められた権利であり、一部の政治勢力を除き万人が納得するであろう。国連憲章にも明記されており、当然国際社会の支持も得られる。

 ではこのようなケースはどうであろうか。
 
 ○20XX年、極東ロシア軍は急激に増強されている。
 ○あとX年後には、日本は対抗できなくなる可能性が高い。
 ○近年、ロシアとの外交交渉は緊迫しており国交断絶の可能性がある。
 ○よってウラジオストクへの先制攻撃をかける必要がある。
 ○ロシアを植民地化したり領土を奪うつもりはない、艦船と航空機だけ奇襲で撃破する。
 
 このようなことを宣言し日本がロシアに先制奇襲攻撃をかけた場合これは自衛であろうか、それとも侵略であろうか。
 このような戦争を 「予防戦争」 という。そして予防戦争は現在は原則として禁止されており、侵略とみなされる可能性が大である。

 「座して死を待てというのか!!」という反論が聞こえてきそうだが、この時点でロシアは日本に武力攻撃はしていない。外交交渉が決裂するというのも可能性の話に過ぎず、国交断絶ののちすぐに攻め込んでくるとは限らない。
 もちろんロシアは歴史的に膨張主義をとることが多い国であり警戒するのは当然である。防衛費を増額し、自衛隊の増強を図るのは何ら問題ない、むしろ必要不可欠である。だが先制攻撃はやはり過剰防衛と言わざるをえない。
 仮に領土を奪ったり、植民地化する意図はなくとも大量のロシア兵を死傷させ、艦船を破壊することは重大な主権侵害、すなわち日本の侵略戦争に他ならない 
 それでも「むざむざ殺されろというのか!!」という反論は絶えないであろう。
 だが考えて欲しい、強盗がA宅に押し入り、Aがやむを得ず猟銃で射殺したとするこれは正当防衛であり自衛である。
 だがAが近隣住民Bとトラブルになり、ある日、AがB宅襲撃、Bを刺殺したとする。
「Bは猟銃を所持していた、放置すればこちらが殺害される可能性があった!!」と強弁してもそれはあくまでAの主観的判断であり有罪となる可能性が高い。
 先制攻撃の侵略戦争はもとより、「やられる前にやれ」という予防戦争も原則許されず、自衛戦争のみが容認された戦争なのである。

                                       滅罪




posted by 右野翼 滅罪 at 02:26 | Comment(0) | 【日記】 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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